春は節目の季節

3月の行事食「雛そば」

3月といえば「ひな祭り」。
ひな祭りにも行事食としてのそばがあり、昨年ご紹介した「雛そば」はひな祭りの翌日4日の「雛納めの日」に「そばを供えてから」ひな飾りを仕舞う風習でしたね。

春彼岸の「彼岸そば」

3月はひな祭り以外にも実はそばの出番があります。
「春分の日」を中日として前後3日を合わせた7日間の「春の彼岸」です。
今年2023年は、3月18日(土)が彼岸の入り、24日(金)が彼岸明けとなります。

彼岸そばについては、昨年の秋の彼岸に「彼岸そば」を少しご紹介しました。

昔から「暑さ寒さも彼岸まで」と言われ、彼岸前後の寒暖の激しい時期に体調を崩しやすいことから胃腸に優しいそばやうどんを食べて体調を整えたり、仏教的な意味でも身体を清めてお彼岸に先祖をお迎えするといった目的で一般に浸透した風習です。

節目の季節にそば

二十四節気の季節の変わり目「節分」に年4回、新たな季節を迎えるための行事食として食べられる「節分そば」。
月の変わり目である月末は商家にとって忙しく、新しい月を迎える前に健康・長寿・縁・金運などゲン担ぎを兼ねて手軽で健康的なファストフードとして好まれたことから浸透した「晦日そば」。
もちろん、年末には年の変わり目として新しい年を迎える際には「年越しそば」が食べられています。

何かにつけ季節の変わり目、暦の節目、といった折々に行事食として愛されている「そば」。

3月は節目の多い季節です。
4月スタートが基本の日本では年度替わりの季節ですので、そばの出番は結構ありそうです。

新生活に向けた食事には「そば」が最適

年度替わりといえば職場の配置換えや、学生さんなら進級の時期です。
そんな中でも特に大きく変化するのは「卒業」→「進学/就職」という「卒業」して新たな生活に飛び込んでいく人たちではないでしょうか。
住み慣れた場所から離れて、新たな見知らぬ土地での生活が始まる人もたくさんいらっしゃると思います。
不安や期待が入り交じってソワソワする時期ですよね。

そばはまさにそんな「節目」の時にぴったりの縁起の良い食事です。
年越しそばでもよく知られているそばの縁起担ぎの中にも、新生活にもピッタリ合う願掛けが含まれています。

  • 健康を願う
    そばは激しい雨風に吹かれても日光を浴びれば元気に育つという生命力の強さから健康の縁起担ぎ。
    新しい生活でリズムが変わり体調を崩してしまいがちな時ですので、そばの栄養もしっかり取り入れると良いですね!
  • 苦労、厄災を断ち切る
    そばは切れやすいことから、それまでの苦労や厄災を持ち越さないよう、悪いものから断つ意味。
    苦労があった人も新生活で心機一転。気分もスッキリ、プチッと切り替えて行きましょう。
  • 金運上昇
    昔の金細工の職人が散らかった金粉を集めるのにそば粉を練ったものをつかったことから、「金を集める縁起物」としての意味。
    新生活で何かと物入りだったりしますし、新しく働き始めた新社会人も転職組も金運アップはマストですね!

節目の大切な時期にそばを上手に取り入れて、ぜひ健康で楽しい新生活を送ってください♪

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