土用そば
昨年の秋に「土用そば」をご紹介したのは覚えていらっしゃるでしょうか。
土用とは、1年に4回ある「節分を最終日とする18日間」の期間のことで、春土用は立夏の直前の18日間になります。
2023年は4月17日が土用の入り、5月5日が節分つまり土用明けとなります。(端午の節句でもありますね)
そして、その翌日5月6日が立夏。二十四節気では夏の始まりです。
春の土用は戌の日
夏には「土用の丑の日」にうなぎを食べると良いという風習は平賀源内のおかげですっかり定着しています。
夏土用の「丑の日」にあたるものが、春土用の場合は「戌の日」となり、戌の日の場合は「戌(いぬ)」にちなんで「い」のつく食べ物や「白い」食材を食べると良いとされています。
「い」のつく食べ物の例
- いわし
- 芋
- イチゴ
- インゲン豆
- イカ など
「白い」食材の例
- 大根
- 豆腐
- うどん など
そばも負けじと参戦!
土用の入りに食べるそばは「土用そば」と呼ばれます。
季節の変わり目に清めの意味や縁起を担ぐ意味などとともに、身体に良い食事として重宝されるそばがここでも活躍します。
かつて夏土用では「土用の入りにそばを食べると暑気あたりを防ぐことができる」ということで食べる地域もあったというお話は、昨年秋の「土用そば」のご紹介のときにお伝えした通りです。
春土用の時期は、春から夏へと変化する季節の変わり目です。
4月から新しい生活が始まることの多い日本では、気を張って1ヶ月が過ぎた5月の頭、大型連休のころになると体調を崩してしまう、いわゆる「五月病」になる人も多いです。
そうならないためにも、4月の中旬の土用の入りには「土用そば」などでちょっと意識的に体調を整えておくのが良さそうです。
そばは「そ」のつく食べ物なので、戌の日の「い」のつく食べ物には当てはまらないのですが、ちょっとひねって考えると
- 板そば
- 田舎そば
なんていうのもありますよ!
「白い」食材の場合は「うどん」に軍配があがりそうなところではありますが、幌加内そば勢としては「更科そば」で参戦したいところです。
とはいえ、そんな無理矢理チート気味にそばをねじ込む必要もないですね(笑)
「白い食材」や「”い”のつく食材」をそばにあわせて食べることで、土用そばの効果をアップさせてしまいましょう♪
土用そばはトッピングを工夫
白い食材として代表に上がっている「大根」などはおろしにしてそばと一緒に食べれば、消化にも良くてビタミンCも豊富な食事として季節の変わり目などにはぴったりのメニューです。
「い」といえば、磯辺揚げなどはトッピングとしても人気です。
個人的におすすめなのは、しらす。
しらすはカタクチイワシを中心に、ウルメイワシやマイワシなどイワシ類の稚魚が使われていますので「い」がついて、なおかつ「白い」食材。大根おろしにもピッタリですので、ぜひトッピングに加えたいですね!
地域にもよりますが春は禁漁明けの旬でもあり、ぜひ取り入れたい食材です。
その他にもいろいろ思いつく食材がありそうですので、「白」&「い」のつくトッピングを探してオリジナルの春土用そばを召し上がってください。