節分には「年越しそば」で邪気払い

年越しそばを食べて新年を迎えたのがついこの間のような気がしますが、もうすぐ2月。
2月と言えば、バレンタインデー･･･の前に、節分です。
今年の節分は2月3日。豆の用意はできましたか？

節分の行事食

節分の食事といえば近年では恵方巻きがポピュラーになってきていますが、古くから節分の大切な行事食といえば「そば」でした。
節分に食べられるそばは「年越しそば」として災厄を断ち切り、新たな年を無病息災でむかえるための食事として大切にされていました。

節分に年越し？

ところで、節分は年に4回あるのはご存じでしょうか？
節分は季節を分けるという意味で年に4回あり、立春・立夏・立秋・立冬それぞれの「前日」のことを指します。
その中でも立春は春の始まりであり、1年の始まりとされる日であることから特に尊ばれたため、次第に節分といえば春の節分のみを指すようになったようです。

「立春＝新年の始まる日」の前日である節分は今で言う大晦日のような位置づけになるため、節分に食べるそばを「年越しそば」と呼んでいたわけです。

一方、旧暦の元日、いわゆる旧正月は「立春に最も近い朔日（新月の日）」であり、その前日の大晦日に食べるそばは「大晦日そば」と呼んでいました。
ちなみに、今年（2022年）の旧正月は2月1日。（旧暦は月の満ち欠けをベースに暦が決まるため、日付は毎年違って変動します）

立春の前日「節分」と旧正月の前日「大晦日」。
1年のうち、年越しの意味を持った日が立春と前後してかなり近い日程で2回あったことになります。
時期は今年のように近かったり（旧正月：2月1日、節分：2月3日）、約30年に1度の確率で同じ日になることもありますが、最大で半月程度の開きがあることもあります。

太陰太陽暦（旧暦）では、立春に最も近い新月を元日とし、月（太陰）の満ち欠けを基準（月切）にした元日（旧正月）と、太陰黄経を基準（節切）にした立春は、ともに新年ととらえられていた。
したがって、旧暦12月末日（大晦日）と立春前日の節分は、ともに年越しの日と意識されていたことになる。

wikipedia「節分」https://ja.wikipedia.org/wiki/節分

年越しそばの交代

明治6年に新暦に改暦されたことにより、元日は立春に近い新月の日から新たに定められた新暦の1月1日移動しました。
（明治5年は12月2日で終わり、翌日は明治6年1月1日に。→明治5年の12月はたった2日だけ！）

その結果、旧暦で「大晦日そば」と呼んでいたものが「年越しそば」となり、節分は新暦換算されて2月に行われるようになったため大晦日というとらえ方ができなくなり、節分に食べるそばは「節分そば」と呼ばれるようになりました。

由緒正しき「節分そば」

「節分の年越しそば」は旧暦の頃は一般的でしたが、年越しが大晦日になってからは信州や出雲などの蕎麦処として有名な地域だけに残る風習となっていました。
しかし、最近では「節分そば」として徐々に再認識されてきているようで、都市部などではスーパーでも「節分そば」として販売されている商品も出てきているそうです。
とはいえ、若い方など節分そばの由来をご存じない方にとっては、「そば」までもが季節イベント商戦に乗っかっているように見えているかもしれませんね。

厄除け2回目のチャンス

大晦日にごちそう食べ過ぎて年越しそば食べられなかった人。
年末は仕事で年越しそば食べる時間なかった人。
寝落ちしちゃって起きたら年越しちゃってた人。

いろいろな理由で大晦日に年越しそばを食べられなかった方、いらっしゃいませんか？

もしくは･･･

旧暦方式で節分に「年越しそば」を食べて邪気払いしちゃいましょう♪
恵方巻きと一緒に食べるものいいですね！
晩酌のおつまみに落花生もつまんでください。（豆まきが大豆の地域の方は、大豆で！）
でも、おなかいっぱいになっちゃって残しちゃうのは縁起が良くないそうなので、恵方巻きは細巻きにするのをオススメしておきます(笑)